大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和45(オ)189 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人西辻孝吉の上告理由第一点について。

控訴裁判所において第一審の判決の手続に違法があるとして第一審判決を取消す

場合、さらに第一審裁判所で弁論をする必要がないと認めるときは、事件を第一審

裁判所に差戻す必要はなく、自判することを妨げるものではない。本件のように、

第一審が判決言渡期日を当事者に告知することなく判決の言渡をしたので、控訴裁

判所がその第一審判決を判決手続に違法があるとの理由で取消す場合は、さらに第

一審裁判所で弁論をする必要のない場合にあたると認められるから、原審が本件を

第一審裁判所に差戻すことなく、自判したことは、違法ではない。論旨は、採用す

ることができない。

同第二点について。

所論の点に関する原審の認定は、原審の取調べた証拠関係に照らし是認すること

ができ、その過程に所論の違法は認められない。論旨は、ひつきよう、原審の専権

に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものであつて、採用することがで

きない。

同第三点について。

所論の点に関する原審の事実認定、判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし首肯

するに足り、その過程に所論の違法は認められない。論旨は、ひつきよう、原審の

認定にそわない事実関係に基づくか、あるいは、独自の見解に立つて、原判決を論

難するものであつて、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

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とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岸 上 康 夫

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

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